料理は仕事しだいでうまくなる。料理屋などはそれでもうけも出る。
例えばいい寿司屋は、ネタの仕込みに手間隙をかける。
市場で、ひとはこなんぼの雑魚アソートを極安で持って帰り、雑魚どもをひとつひとつきれいに仕込むと、一品として高価に食べさせることができる。

スーパーの、肉の日なんかに、1パックなんぼの安いお肉を買い込み、そのまま焼いたんでは堅くなってしまうのを、細かに包丁を入れることで、あっと驚く一品に変身させることができる。

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裏表、イカを処理するように、包丁で斜め縦横に切れ目を入れている。
これだけで焼いてもほろりと切れる、極上焼肉に。
テレビの通販でそういう肉を売っていることがあるでしょ?でもあれはとっても高いですよ。しかしこの肉はせいぜい三枚で700円ほどのバーゲン品。


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ぼくは歯が丈夫じゃないので、こういう仕事をしなきゃ食べられない。
もちろんそれだけでやらかいいいお肉なんかは、買えない身分。



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だけど、少しでも高級な雰囲気にして食べたいじゃないの。



料理で、特に野菜なんかで「掃除」するという。
期限切れすれすれの野菜を買ってきて、手間隙かけてきれいにし、水にたてて、鮮度を復活させる。八百屋はそういう努力をする。


ま、そういうこってすわ、奥さん。
あ?そうかあなたんちは金持ちだからそんなことしないか。
料理もしない?
お手伝いさんが?外食?

へん、勝手に金使いな!