気温25度。風強い。
青天。

庭のサンシュウに花がついた。







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山茱萸









ひえつき節に「庭のサンシュウの木」とあるが、あれはサンシュウではなく山椒と歌っているらしい。なんでもいいけれどサンシュウとしか聞こえない。



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モクレン





先日ちょっとおかしなことを言われて、気にやみ、夜が眠れない。
去年なじみの喫茶のお客にクルマで送ってもらったので、お返しにおでんをタッパーに入れて喫茶までもっていってさしあげたことがあった。

ぼくはそのまま家に戻ったが、彼女はそれをそこで食べたらしい。で、あいたタッパーを喫茶の女の子にあづけたらしい。それを店の子は忘れてしまった。

しばらくしてタッパーが返ってこないので喫茶にいき、彼女に返してといっといてと頼んだ。
音沙汰なし。
一月たってもう一度「どうなった」と聞いたがわからない。

また年を越して、くだんの女性が来ていたから「どうなった」と聞いたら、店にあづけたよとのことだった。ぼくは冗談で「よほどいいものでも入れて返してくれるつもりなんだろうと思ったわ」と笑いながら言った。

それからまた二月ほどたった先日、タッパーがないと困るんだと店に申した。するとチーフが家に持って帰って何かお返しでも考えているらしいという。

これでほぼ四ヶ月、タッパーは返ってこないままだったことになる。

コーヒーを飲んでいたらやにわにそのチーフが出てきて、あやまるのかなと思っていたら、「ああいうことを言わないほうがいい」などと意味不明のことを言う。「?」していると、例の彼女に「いいものを入れて返してくれると思ってた」というぼくの一言で彼女が傷ついた、そのことを言っているらしい。「そら冗談やがな」。
「いや、あんなことを言うとあなたの男が下がる」と言う。

心では「そりゃタッパーを四ヶ月も返さなかったあんたの女が下がったというべきじゃないの?だいたい彼女にぼくが言った言葉で彼女がむっとしたのを、なんで無関係なあなたが言い出すの?それより返し忘れたタッパーのことをまず詫びるのがあなたの仕事じゃないの?あなたはお客を差別するの}と思ったが何も言わなかった。

そしてタッパーを返してもらい、家に帰ってから、どうにも得心がいかないままである。むかつく。失礼にもほどがある。





タッパーというものは人に何かあげると返ってこない場合がたまにある。そういうものはすぐに返さないとぼくは気がすまないたちである。


おかげでここ数日、春がきたというのに不機嫌なときを過ごしている。




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女というものはとにかく論理を刷り返る名人で困る。
論理が通用しないから言い返してもわかるはずもない。
タッパーを返し忘れている店が一番悪いんだよと。
忘れなければこんなことも起こらなかったのである。



もう、あの店には行かない。
今度社長にあったらちゃんとしつけろと文句を言ってやろう。
しかしあのお客も店にあずけて何も返さないというのも実につきあえない奴だ。
これだから女ってきらいだ。

名誉毀損な出来事だった。